岩ダム
飛躍的に施工性が向上した仮設堰堤
概要
岩ダム(ロックダム)は、補強土工法の理論を応用した仮設堰堤です。盛土材に栗石または砕石を使用するために透水性が高く、工事中の防災、土砂流出防止、完成後の地下水位低下などを目的として利用されます。
壁面材と補強材が一体となったワイヤーマットを使用しますが、供用期間が短いもしくは完成後に埋設することが多く、めっきなしの部材を基本としています。また、ワイヤーマットはL型で、ふとんかごのような箱状ではありません。建設機械で栗石をまき出すことができます。
構造
補強土工法と同じく、壁面材に作用する土圧力と補強材の引抜き抵抗力との釣り合いによって、5分勾配でも安定した堰堤を構築することができます。岩ダムに高い透水性が求められる場合は、盛土材に栗石などの岩石質材料を使用します。
壁面材と補強材が一体となったL型のワイヤーマットを敷設し、その上に建設機械で栗石をまき出します。
特徴
- ワイヤーマットの長さは、設計計算で求めます。ふとんかごに比べて、安定性の高い堰堤を構築することができます。
- 5分勾配で計画することができます。栗石を節約することが可能です。
- めっきなしの部材を使用し、建設機械で栗石をまき出すことができます。 従来のふとんかご工に比べて、建設コストの削減と工期短縮を実現します。
- 壁面を階段状に施工する、めっき部材を使用する、栗石に代わって砂質土を使用するなど、様々なバリエーションがあります。 目的や計画に応じて、最適な岩ダムをご提案します。
- ワイヤーマットをはじめとする部材は軽量で、人力運搬、人力組立てが可能です。
- 鋼製のワイヤーマットは、栗石や砕石でも損傷することがありません。
用途
- 公園、再生エネルギー施設などの土地造成