
ジオシステムが創立されたのが1989年の4月28日です。
ということで、2025年の本日、創立36周年を迎えました。
ジオシステムは創業者の坂下五男氏と三菱商事の子会社で、
鉄鋼商社の金商又一(のちに金商)、により創立されました。
36年前のこの日がなければ、いまの「ジオシステム」はありません。
本来ならば、創立記念日は、「創業者」に挨拶してもらいたいのですが、
すでに故人となったいま、それは叶いません。
ほぼ新卒で入社したぼくは、おそらく最古参ではないかと思います。
創業当時は全社員が5名ほどしかいなかったので、
新入社員のぼくと社長が席を並べていたのが、いまでは懐かしく感じられます。
個人的にも創業者との思い出はたくさんあります。
やがて、ぼくが「代表」という立場になり、創業者が故人となった今でも、
大事な判断をするときや、難しい局面を迎えた時などは、
創業者ならどう考えるかな?などと想像し、意識的にせよ、無意識的にせよ、
故人と対話することはいまでもあります。
最終的には、自分で決断するしかないわけですが、決断の回数を重ねるにつれ、
当時の「代表」の葛藤や迷い、喜び、などが近くに感じられたりもします。
創業者は静かな方でしたが、ぼくら若手にはよく話しをしてくれました。
その際によく出てきたワードに「ベンチャー精神」があります。
ジオシステムは「ベンチャー企業」だから、冒険的世界観を持てということです。
そのころはあまりピンときていなかったのですが、今ならよくわかります。
大企業は分業体制も確立されており、軍令は上意下達に伝わり、
強者の戦略で他社を圧倒しシェアを奪い合う世界観である。
それに対してジオシステムのようなベンチャー企業は、不確実な世界のなかで、
各人が自分なりの目的を探索しながら、仲間と協力して、新たな価値を生み出していく。
このような冒険的世界観が求められます。
そのような冒険的世界観は時代に応じて変化を遂げながら、ぼくらの世代を経て、
次の若手の世代へと受け継いでいかねばならないと考えます。
冒険するには好奇心をかきたてる「問い」が必要です。
その問いは、いまの経営理念に凝縮されています。
経営理念は、「新しい価値を持つ技術とサービスを創造し、
自然と調和した持続可能な社会の実現に貢献する」です。
すこし堅苦しい「よそいき」の言い回しをしていますが、言い換えると、
「新たな価値を創って、みんなで幸せになる!」ということです。
今年になってから今まで以上に確信をもってこの言葉を
大事にしたいと考えるようになりました。
当社はまだまだ発展途上ですが、「新たな価値を創って、みんなで幸せになる。」
という問いに応えられるチームとして、着実に育ってきているのを実感しています。
まだまだ足りないのは承知のうえで、いつでまでも若々しい会社として
これからも、みなさんと一緒に育っていきたいと思っています。
今後ともジオシステムを何卒よろしくお願い申し上げます。
代表取締役社長 寺尾邦憲